芥川龍之介

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アグニの神

上海の印度人老婆の占いはアグニの神のお告げでよく当たると評判だ。アグニの神は、老婆の部屋に軟禁されている美しい少女、恵蓮（えれん）に降臨するのだが、恵蓮の姿を見た日本領事の書生・遠藤は、彼女が誘拐され行方不明となっている領事の娘、妙子ではないかと疑う。遠藤は、妙子を奪還しようと試みるが老婆の魔術によって失敗。恵蓮が一計を案じ、うまくいくかと思いきや……。演出は水城雄。朗読は迫力ある声と表現力で頭角を現している矢澤亜希子。この作品ではとくに老婆の迫力に圧倒されることでしょう。彼女ならではのスリリングで...

あばばばば

保吉がタバコやちょっとしたものを買いに行く店の主人は、ちょっと変わり者らしい。それが気に入ってなんとなく通っていると、猫のような若い女が店番になった。保吉は主人の女へのさりげない心配りや、主人への女のかわいらしい甘えに、そこはかとない好感を抱くが、あるとき女が姿を見せなくなり・・・芥川龍之介が自身を投影したような“保吉もの”の一編。演出＝水城雄。（C)アイ文庫【演出・朗読者について】アナウンサーとして美しい読みができるばかりに、「自分らしい読み」を求めて煩悶を強いられることになった守屋玲子。壁を乗り...

勤め人たるもの、毎日同じ時間の汽車で通勤していれば１ダースぐらいの顔見知りはできるもの。その15、6の“お嬢さん”もその一人。避暑地に住む堀川保吉は、停車場のプラットフォームで、いつもは会わない時間にそのお嬢さんに出くわし、思わずおじぎをしてしまう。あとから不躾なことをと悔やみながらも、思い出されるのはお嬢さんの眉の美しかったこと……。芥川龍之介が自身を投影した「保吉」ものシリーズの一編。朗読はまちのなおこ（NPO法人現代朗読協会会員）、オーディオブックデビュー作は芥川「保吉」ものの美しい印象を残す...

南京の基督

芥川切支丹物の好編。気立てのやさしい15歳の娼婦・金花は、悪性の梅毒にかかってしまう。「客にうつせば治る」と教えられるものの頑なに拒んでいた彼女のもとへ、ある晩、キリストそっくりの男がやって来る。純粋な娼婦の熱心な崇拝故の美しき誤解——。（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - Not Yet Available. Published Date - Thursday, 19 January 2023.

良秀は当代一の絵師と評判をとりながら下品で横柄で高慢で皆から嫌われている。その娘は堀川の大臣の屋敷で可愛がられていた。大臣は良秀に「地獄変」の屏風の制作を命じ、良秀はその完成のため檳榔毛の車の炎上する様子を見せてほしいと大臣に頼む。大臣はさすが一流の絵師とその頼みを受け入れるが……ベテランの秋茜が数ヶ月にわたる準備をして臨んだ「地獄変」。語り手そのものの迫力で聞かせます。「文芸朗読作品制作のアイ文庫の情報はhttp://ibunko.com/ にて」 Author - 芥川龍之介....

「私」は旧友から、彼の妹・千枝子が夫の欧州出征中に神経衰弱のようになって“妙な話”をしていたと聞かされる。千枝子は、停車場の赤帽が夫の消息を訊ねてきたのに、千枝子が「最近手紙が来ない」と言うと、赤帽が夫のようすを見てこようと言ったというのだ。しかもその後再び出会ったとき、赤帽は本当に欧州の夫の消息を伝え、しかもそれが事実だったというのだ・・・不思議な事件に、少しひねった結末を用意し、芥川の才が迸る掌編。演出＝水城雄。（C)アイ文庫【演出・朗読者について】秋山裕美は遠方在住、激務についていながら現代朗...

朝湯に行けばファンの知ったかぶりや一般読者の無責任な悪口を浴び、帰宅すれば版元の歯の浮く世辞や原稿の催促、同業者とは比較され、家人には理解されず、と浮いたり沈んだり心休まる間もない戯作者稼業。芸術家の同志・渡辺崋山との談義に慰められ、己を奮い立たせて今日も筆をとる。滝沢馬琴のある一日を題材に自己を投影した、芥川龍之介25歳の勢いに乗る名作。演出＝水城雄。【演出・朗読者について】作者25歳にして60代の馬琴に自己投影したこの作品を、芥川龍之介の若さゆえの自負心や惧れを生々しく感じるという“バロック朗読...

だれもがおなじみの昔話「桃太郎」も、芥川龍之介が語りなおすと、シニカルでブラックな雰囲気を醸す怪作に変身！？芥川の描き出した雰囲気を、現代的な即興音楽と、キャラクターボイスも駆使したユニークな朗読で表現し、新しいタイプの朗読作品に作りあげました。現代朗読の世界をお楽しみください！（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - 窪田涼子. Published Date - Thursday, 19 January 2023.

おとぎ話本編の後日譚を、ああでもないこうでもないとひねりながら語り、教訓めいたおとぎ話の意外な側面に嘲笑の視線を向けるいかにも芥川らしい作品。（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - Not Yet Available. Published Date - Thursday, 19 January 2023.

羅生門（ドラマバージョン）（朗読バージョン）

羅生門（ドラマバージョン）（朗読バージョン）

「ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。……」生き惑う下人が羅生門で見たものは――。黒沢明監督作品のモチーフともなった、生き延びることの凄まじさを描いた芥川龍之介の名編を、精巧に作られた効果音などを用いたドラマ版と名優、榊原忠美が朗読したものと同名タイトルの二種類を用意。淡々とした中に鬼気迫る空気を醸し出し、作品世界を余すところなく表現します。 Author - 芥川龍之介. Narrator - 田島令子. Published Date - Thursday,...

羅生門(朗読バージョン）

「ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。……」生き惑う下人が羅生門で見たものは——。黒沢明監督作品のモチーフともなった、生き延びることの凄まじさを描いた芥川龍之介の名編を、名優・榊原忠美が朗読。淡々とした中に鬼気迫る空気を醸し出し、作品世界を余すところなく表現します。（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - 榊原忠美. Published Date - Thursday, 19 January 2023.

平安時代、京・山科で起こった殺人事件。検非違使が取り調べて得た目撃者、関係者の証言、そして犯人と言い張る多襄（たじょう）丸の自白で事件は一見明らかになったかに見えたが、被害者の妻の告白に至って事態は一転、さらに被害者である夫が死霊として告白した内容は……？あまりに著名な作品を、演出は水城雄がてがけ、朗読は俳優・唐沢龍之介が自身の役者経験を生かして振幅大きく演劇的に表現。朗読を超えた朗読といえる表現は、声だけで聞き手の脳裏に映像を描き出します。「文芸朗読作品制作の...

蛙から見れば、森羅万象はことごとく蛙のためにあるという説明が可能だ。しかし蛇は？蛇もまた蛙のために必要なのだ……朗読はまだ若いのに妙に老成した印象の朗読をするといわれる澤田雅世。要は巧いのですが、それだけではない彼女ならではの読みを、現代朗読協会の研究会で模索していきました。今後がますます楽しみな期待の新鋭です。「文芸朗読作品制作のアイ文庫の情報はhttp://ibunko.com/ にて」 Author - 芥川龍之介. Narrator - 澤田雅世. Published Date -...

蜃気楼を見に、鵠沼海岸を散策する芥川と友人たち。「新時代」を発見したり、水葬された遺体についていたとおぼしき札を見つけたり。夜は妻も伴って、星明りさえ見えない砂浜を歩く。マッチの光の中に見えるものは・・・朗読は声優出身の大平隆史。ともすればオーバーアクションになりがちで、ナチュラルな朗読表現の獲得に相当苦労しましたが、演出＝水城雄のもとでのこの芥川作品との半年近い格闘で、奥深い朗読世界に開眼。今後が楽しみな若手です。（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - 大平隆史....

その作品の多くは短編で、「芋粥」「藪の中」「地獄変」「歯車」など古典から題材をとったものが多い。「蜘蛛の糸」「杜子春」などの童話も書いた。芥川の名を冠した新人文学賞「芥川賞」を設けた。芥川賞は直木賞と並ぶ文学賞として現在まで、続いている。 Author - 芥川龍之介. Narrator - Not Yet Available. Published Date - Thursday, 19 January 2023.

疲労と倦怠を抱えて汽車に乗った筆者は、同じ車両に乗り合わせたみすぼらしい田舎少女に不快を禁じえない。窓を開けようとする少女に私はさらに不愉快を募らせるが、次の瞬間、目に飛び込んできた鮮やかな光景は、私を強く揺さぶるのだった……芥川の鮮烈な掌編を、秋茜のしっとりとした朗読で.（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - 秋茜. Published Date - Thursday, 19 January 2023.

袈裟と盛遠（アイ文庫LIVE収録版）

袈裟と盛遠（アイ文庫LIVE収録版）

渡辺亘を殺さんと潜む遠藤盛遠(後の文覚上人)と、それを迎える亘の妻で盛遠の愛人・袈裟御前。二人の独白を描いた芥川龍之介のドラマチックな作品を、ライブ朗読でお届けします。音楽・演出／水城雄。【朗読者について】「誰も教えてくれなかったジャズの聞き方」(水城雄・著)のオーディオブック朗読で、表現力を高く評価された森川凛が、文芸作品のライブ朗読に挑戦。ライブならではの実験的でアグレッシブな表現が、聞く者の耳をぐっとつかんで放しません。※朗読において、今日の表現基準に照らして不適切と思われる語句や表現がある場...

夏目漱石に絶賛され、一躍芥川龍之介を人気作家に押し上げた名編。「禅智内供の鼻と云えば、池の尾で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇の上から顋の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い腸詰めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。……」（C）アイ文庫 Author - 芥川龍之介. Narrator - 榊原忠美. Published Date - Thursday, 19 January 2023.